松戸市東部地区にコミュニティバスを

2022年12月議会一般質問より

質問事項1.交通空白地域の改善に向けて(西田よしあき)
 全国的に高齢化が進み、本市においても人口の約26%が65歳以上の高齢者であり、今後もその割合が増えていくことがほぼ確実視されています。そうした中、高齢者による交通事故がニュースなどで大きく取り上げられ、運転免許証の自主返納が求められる風潮にあります。
 一方で、松戸市内には駅やバス停などから一定の距離が離れたいわゆる交通空白地域と呼ばれる場所があります。私が住む東部地区高塚新田にもそうした交通空白地域があり、買い物に行くにも10分以上歩いてバスに乗り、時にはさらにバスを乗り継ぐような地域もあります。免許証を返納しても、安心して安全に生活ができる市民サービスの向上に向けて、従来の路線バスのサイズでは走行することができない狭隘道路でも通行可能な小型のコミュニティバスの導入への要望の声が日に日に高まっております。
 そこで質問です。市内のコミュニティバス運行の現状と新規運行ルートの進捗についてお伺いします。

答弁(街づくり部長)
質問事項1.交通空白地域の改善に向けてについて御答弁申し上げます。
 初めに、中和倉地区を運行するゆめいろバスの運行状況でございますが、平成29年12月の実証運行開始から1日合計30便が運行し、令和4年10月末までに約65万人の方に御利用いただいております。3年度では年間約12万人、1日平均337人の方に御利用いただき、新型コロナウイルス感染拡大による利用者減少の影響はまだ残っていたものの、4年度にはおおむねコロナ禍前の水準まで利用が回復しているところでございます。
 コミュニティバスの運行継続の判断基準となる収支率につきましても、令和元年度の50.3%から2年度には36.1%にまで減少しましたが、3年度は41.5%、4年4月から10月では47.3%と、利用の増加に伴い順調に回復している状況でございます。また、3年度の運行事業者への補助金額は約3,800万円でございました。
 次に、現在のコミュニティバスの導入検討状況でございますが、本年3月より三ケ月・八ケ崎地区及び高塚新田地区の2地区で開始し、現在は2地区ともに運行計画案の作成を行っているところでございます。安全でより多くの方が利用しやすいコミュニティバスとするため、地域組織が作成した運行ルート案を、市及び事業者において安全性や定時性の確保、既存公共交通との競合などの観点から検証し、三者で運行ルート案の精査を行っている段階でございます。
 引き続き地域、行政、事業者で連携協働し、「コミュニティバス導入の手引き」に沿って検討を進めてまいりたいと存じます。

要望(西田よしあき)
質問事項1.交通空白地域の改善に向けてです。
 近年、コミュニティバスに限らず立地や道路事情などがそれぞれの地域に応じたさまざまな公共交通サービスが検討され、今定例会でもたびたび取り上げられております。それぞれ一長一短あるようですが、交通空白地域を改善する方向では一致していると考えます。
 質問では、高齢者の免許証返納後の話に終始しましたが、高塚新田からの声として一つ紹介しておきたいのが、昨年12月に東松戸駅近くで供用を開始した東松戸複合施設「ひがまつテラス」内の青少年プラザまで、徒歩や自転車などで通うには距離の離れた地域に住む児童が多く、子どもたちだけでも安心して通うことのできる交通機関として、ぜひコミュニティバスを通してほしいとのお話をいただいております。
 また、外出をする機会を増やすことは、地域住民の地域社会への参加を促進させるとともに、高塚新田地域におきましては最寄りの路線バスのバス停が市川駅や本八幡駅行きであることから、ややもすると市川市で買い物をする住民も多くいる地域です。松戸市内で買い物をしていただくといった経済活動の一環からも、コミュニティバス等の積極的導入を強く要望いたします。
 茨城県境町などグリーンスローモビリティを活用した自動運転バスを既に実用化させている自治体もあり、全国から注目を集めています。そうした未来の公共交通サービスを見据えた先駆的な役割を担うことは、本市にとって魅力のあるまちづくりをアピールする上で効果的と考えますので、運行ルートやバス停の確保、既存の路線バスルートとの競合、収支率など、事業実施までには乗り越えなくてはならない課題が山積していると存じますが、その分、大勢の市民が待ち望んでいる事業だと御認識いただき、一つ一つ壁を乗り越え、事業実現に至りますようよろしくお願い申し上げます。

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