学習意欲ある子どもに自習室の提供を

2023年6月議会一般質問より

質問事項、学習意欲のある子どもたちに自習室を提供する公共施設の有効活用について(西田よしあき)
 2021年12月に供用を開始した東松戸複合施設「ひがまつテラス」内の青少年プラザを始め、市民交流会館「すまいる」における自習スペースは利用者から好評を博し、また図書館本館における学習室が多くの市民に、特に中高生に利用されていると聞いております。
 そこで、こうした各施設に自習室の利用実績をお伺いしたところ、ひがまつテラス内青少年プラザの2022年度の利用実績は、席数22に対して延べ7,652人、月平均638人、1日平均21人。席数が22ですからほぼ満席です。席が足りないときはサロン的な役割を持つフリースペースを使っているとのことです。
 また、「すまいる」におきましては、コロナ禍において席数を減らしたことからコロナ禍前の平成30年度のデータを用いますが、席数32に対して年間の利用実績が延べ1万9,113人、このうち高校生以下が9,998人、月平均では、全体が1,593人、高校生以下が833人、1日平均では全体が53人、高校生以下が28人。席数が32ですから、入れかわりがあるとはいえ、満席の状態と考えていいと思います。ちなみに、コロナ禍における令和4年度の利用状況ですが、感染対策として席数を半分の16にした上で、年間の利用実績が全体で8,622人とのことですので、ニーズの高さをうかがい知ることができます。
 さらに、図書館本館や東松戸地域館でも、誰でも自由に利用することができる学習室の利用実績ではありますが、夏季休暇や試験期間中には普段より中高生の利用が多くなるとのことがヒアリングで確認できました。
 子どもたちの行動範囲を考えても、市内の子どもたちが押しなべて同様のサービスが享受できるよう、市民センターなどの自習室がない公共施設においても、空いている会議室を有効活用し、学習意欲のある子どもたちに自習室として開放し利用できれば、こうした高いニーズに応えることができると考えます。
 そこで質問です。市民センターなど公共施設の会議室の利用実態について、利用率はどのくらいですか、利用の少ない時間帯はありますか、また自習室として活用する可能性はありますか、お伺いします。

答弁(松戸市市民部長)
 質問事項、学習意欲のある子どもたちに自習室を提供する公共施設の有効利用について答弁申し上げます。
 初めに、市民センターの利用実態についてでございますが、会議室の利用率につきましては、コロナ禍前であった平成30年度は47.9%、コロナ禍である令和2年度は33.6%、3年度は40.2%、4年度は43.5%でございました。また、市民センターの各施設や曜日により若干の違いはありますが、おおむね日中に比べ夜間の利用率は低い傾向にございます。
 次に、会議室を自習室として活用する可能性についてでございますが、市民センターはどなたでも御利用目的に合わせて、ホールや会議室、茶室、和室などの部屋を予約してお使いいただける施設となってございます。実際に民間企業が市民センターにおいて学習塾や英会話教室、そろばん教室などを開いたり、市の事業課が子どもの居場所づくりの一環として移動児童館を開設している事例もございますので、一般の方、民間企業、市の事業での利用にかかわらず、利用者の管理運営のもと、子どもたちの自習室としてお使いいただくための会議室等をお貸し出しすることは可能でございます。

要望(西田よしあき)
 質問事項、学習意欲のある子どもに自習室を提供する公共施設の有効活用について。
 市民センターの会議室に一定の余裕があることと、一般の方、民間企業、そして市の事業での利用にかかわらず、利用者の管理運営のもと、子どもたちの自習室として会議室を利用することはできることを確認しました。
 自宅にはテレビやゲーム、冷蔵庫などの誘惑がたくさん潜んでおります。そうした集中しづらい環境から自ら離れるように、10年ほど前の話ですが、私の子どもたちが受験を控えた夏休み、毎日のように自転車で15分から20分かけて、図書館本館の学習室の整理券をもらうため、朝早くから出かけていたことを思い出します。我々大人に比べると、子どもたちの行動範囲は狭いものです。ニーズの高さを考慮すると、中高生でも行動できる範囲に自習できるスペースがあることが理想ではないかと思います。
 また、ファミレスや喫茶店で勉強している中高生を見かけます。もちろん好んで通っている子どももいるかと存じますが、飲食に料金がかかること、周囲の騒がしさなど、必ずしも学習にふさわしい場とは思えません。
 未来を担う子どもたちです。学習意欲、向上心のある子どもたちが、貧富や地域の差にかかわらず、一律に同様の行政サービスを受けられるよう、また本市にとってもそうした子どもたちを全力で後押しするんだという姿勢は、子育てしやすいまち日本一をさらにアピールすることになるのではないでしょうか。
 リモートワークは今後も一定の水準で広がることが推測されます。居住スペースを始め、それぞれの家庭環境があり、家の中では学習環境が整わない子どももいるかと存じます。利用状況に余裕のある市民センターなどの公共施設を有効活用し、子どもたちと本市の未来のために、ぜひ市の事業課が主体となって、自習室を運営していただけますよう要望いたしまして一般質問を終わらせていただきます。

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