休館中の松戸市立博物館について
令和6年9月定例会 一般質問より
【質問】
令和7年12月末をもって改修のため休館し、令和11年1月に新たにオープンするまでの3年の間、博物館自体は閉館するため入場や見学をすることはできませんが、学芸員は通常の勤務体制と聞いています。
新しくできる博物館や、本市の文化や歴史を次世代にいかに伝えていくかなど、将来、未来に向け、学芸員を活用した博物館のアウトリーチを探る絶好の機会と捉えることができるのではないかと考えます。
そこで質問です。令和7年12月に改修のため休館し、3年かけてリニューアル工事を行う松戸市立博物館において、休館中の学芸員の活用について、本市のお考えを伺います。
【答弁】
議員ご案内のとおり、松戸市立博物館は、施設や展示スペースの改修のために、令和8年1月から令和10年12月までの約3年間の休館をさせていただきます。
休館中の学芸員の勤務体制につきましては、現在検討中ではございますが、基本的には休館中においても館外での活動として、他会場などを活用した博物館事業を継続していきたいと考えているところでございます。
具体的には、学校への出前授業、講演会、講座、ワークショップなど、また館の収蔵品をデジタルミュージアムなどのオンラインでも楽しめるコンテンツを充実してまいります。
また、本来業務である博物館学芸員による調査・研究活動についても継続し、その成果をリニューアル後に生かしていきたいと考えております。
さらに展覧会といたしましても、他会場での資料展示やパネル展示など、可能な限り展示活動を継続してまいります。
博物館といたしましては、市民の皆様が、リニューアルした博物館を待ち遠しくなり、再び足を運んでいただけるよう、積極的に事業を継続してまいる所存でございます。
【要望】
国の人口が減少する中で、今年6月7日に本市は人口50万人に到達するなど、本市の人口は増加傾向にありますが、今後、増加・維持していくことが課題となります。
人口増加の内訳は、自然増ではなく、いわゆる流入人口による社会増で、増加の要因としては、子育てしやすい街、都内へのアクセスの良さなどが考えられますが、流入人口の増加につれて松戸を知らない人たちが増えることが想定されます。
これは地域コミュニティの維持・継続にも少なからず関係してくるかと存じますが、こういった課題に対しても、博物館が積極的に地域を知る機会を提供することで、地域住民のつながりを深めることに貢献できるのではないかと考えます。
松戸市立博物館には7名の学芸員が在籍していると伺っています。考古から近現代、民俗学まで幅広いジャンルの高い専門性を持つ学芸員が、「地域の成り立ち」「時代ごとの地域の様子」「地域の民俗、芸能」など、本市に特化した講演内容で、これまで以上に積極的に出前講座を行うなど、市民が本市の文化や歴史に関心を持つ、きっかけを作っていただけたらと思います。
もちろん学芸員それぞれの調査・研究が重要なことは言うまでもありませんが、その調査・研究された本市の文化や歴史を、次代を担う市民に広く伝えていただくことも、本市の魅力を高めるために大変貴重な時間であることと考えます。
学芸員の皆様が調査・研究された知識から郷土愛が育まれ、地域に、より関心を持ってもらうことによって、リニューアルされた新しい博物館に足を運ぶ市民が増えることに大いに期待をしております。