もうすぐ人口50万人
住民基本台帳の登録数に基づいた人口で、松戸市は間もなく50万人に到達します。
人口は都市を支える基盤ですから成長ともいえる増加は大変喜ばしいことです。
一方、そうしたデータに基づいて施策を講じるわけですから、その数字はとても重要です。
この人口の算出方法ですが、大きく2種類あります。
今回の「住民基本台帳」の数字と、国勢調査に住民基本台帳の数字を加味した「常住人口」と呼ばれるものです。2つの数字には少なからず差異が生じます。
●松戸市の人口(令和2年6月1日現在)
・住民基本台帳………499,228人
・常住人口……………493,532人
その原因を松戸市はホームページでこう記しています。
『「常住人口」の基準となる国勢調査は住民基本台帳への登録とは関係がない実態調査となります。そのため、住民票を残したまま遠方の大学に住んでいる、単身赴任をしている、施設に入所しているなどの理由により、2つの人口の数値には差異が生じます。』
市役所が事務処理を行う数は「住民基本台帳」によるものですが、実際に住んでいる人の数は「常住人口」です。1%程度の差異ではありますが、消費活動や災害対策を考える上では「常住人口」が適しているように思えます。
総務省統計局が発表している日本の人口は国勢調査に基づいた「常住人口」によるものです。千葉県の人口も同じく「常住人口」によるものです。県内の人口トップ5の広報紙では千葉市、船橋市、柏市が「常住人口」、松戸市、市川市が「住民基本台帳」による数字を採用しています。
県が毎月発表している県内市町村の「常住人口」によると松戸市および近隣市の人口と、ここ数年の人口増減は表のとおりです。
松戸市も順調に人口は増えていますが、他市に比べて伸び率が鈍いのが気になります。
お祝いムードに水を差すつもりはありませんが、先にも記したように、こうしたデータに基づいて自治体は方向性を決めるわけですから重要なものです。
またこれまでにも述べてきましたが、自治体の魅力のバロメーターにもなるものですから、貴重なデータとして受け止める必要があると思います。
順位がことさら大事ではありませんが、「常住人口」においては2017年2月に市川市に抜かれて県内4番目になっています(2020年10月の国勢調査の結果、松戸市が3番目、市川市が4番目であることが確定)。
差し当たり、テレワークが定着して、職場との距離やアクセスを気にせず居住地を選べる時代になっても、人気を維持できる自治体であるために、市民センターなどの公共施設のロビーや空き会議室等を、学習スペースやテレワークの場として早期に整備し開放することを望みます。
ちなみに人口50万人は政令指定都市の要件を満たすことになりますが、この50万人も「常住人口」が基準となります。政令指定都市になるには面積などの規模や行財政能力、都市機能などを考慮して、政令を制定する内閣が判断することになります。